2014年5月16日金曜日

イギリスで家を買ってみよう - その1 「家選び編」


どうも、ぬま~りおです。



イギリスの物価と日本の物価、どちらが高いか、なんてよく聞かれることが
あるのですが、それは本当に物によってマチマチだとしか言えません。

あえて言うなら、イギリスでは比較的、「手の込んだもの」は高いです。
外食は結構しますし、食品も加工品は高いです。が、野菜などの食材になると
日本のスーパーで見る値段よりも全然安いです。
多分、日本では「サービス」の一環になっているような工程でも人件費がかかる、
だから値を上げる、の図式になっているのだと思います。



で、物価を話す際に次に出てくるのがイギリスの家賃。というかロンドンの家賃。
これは東京のそれと比べても相当なもんだと思います。

私が学生として渡英した2005年当初、1ポンドの為替レートは230円ほどでした。
お金も無かったし、一人暮らしなんて到底無理。
なので、3ベッドルーム・共同キッチン・共同バス&トイレを3人でシェアする
「フラットシェア」をしたのですが、それでも一人あたり月500ポンド。
当時の日本円で月約12万も払って、ロンドン中心から外れた場所でシェア生活。

なかなか高いぞ、これ!

就職して、ようやく金銭的に余裕が出て、一軒家を借りたけど、やっぱり家賃はキツイ。
というか家賃って、大家さんの懐に入るだけで、自分へのリターンは無い。
嗚呼、この家にこれまで住んできた期間の家賃を合計すると幾らになるんだろうか、、、
なんて考えたらもう悲しくなってきてました。
それなら、家、買っちゃえばいいじゃん!ローンは自分への投資だ!

ということで、昨年12月にロンドンに家を購入したのですが、自分の備忘用としても
その経緯、費用、プロセスなど、ブログに記しておきたいなー、と思ってみました。

まずは、家選び編。



<家を買う条件>

国籍は全く関係ありません。とにかくお金があれば買えます。当然か。
でも、誰もがそんな富豪ではないので、やっぱり銀行からお金を借ります。
家のローンのことを、こちらでは『Mortgage(モーゲージ)』と呼びます。
銀行が外国人に大金を貸すのにはやはり条件があります。

「滞在期間中に返済してね」

当然ですよね。借りるだけ借りてさよならーは無理です。
なので、イギリスの銀行で外国人がローンを組むにあたって、滞在ビザの
確認は必ず行われます。

家のローンは、大概は20年ローンなど長期で組まれることになることになるので、
もうその時点で『永住権』を持っていることが大前提になるでしょう。

ちなみに、オーストラリア人の友人が、5年間という労働ビザで証券マンとして
イギリスに滞在して、稼ぎはかなりのものだったけどやはり半分以上は
銀行から借りなければいけないので銀行に問い合わせてみたところ、

「いいですよ、5年内に返済していただけるのなら」

とのことだったそうです。。。んな、5年で返せるような買い物なら、
最初っから銀行で借りたりしないし。

というわけで、どこかの石油王だったりしない限り、こちらで家を購入するなら
永住権を持った人、というのが家を買う条件になるのかなと思います。



<家を探そう>

銀行やら司法書士の手続きやらは後ほど、嫌と言うほど関わってくるわけですが、
とりあえずは家を探さなければいけません。

ロンドンの住宅エリアを歩いていると、家の前にこんな看板を見かけることがあります。


For Sale』と書いるなら、この家は、現在売りに出てるということ。
ちなみに、『To Let』と書いてるものは、賃貸で入居者募集、という意味。
もし「このエリアに住みたい」という希望があるなら、ぷらぷら歩いていって、
こういった看板を探すのもいいでしょう。

実際に歩いてみて、危険なエリアかなー、とか、近くにスーパーがあるなー、とか、
そういったことも知ることが出来るので、原始的だけど割りといい探し方かも。

で、こういった看板には必ず不動産屋の名前と連絡先が書いてあるので、
そこに問い合わせてみるとか、その不動産屋のホームページを見て、
どれくらいの価格で売られているのか、というのをチェックする。

また、最近、「ロンドンで家探ししていて知らないヤツはモグリ」と言えるほど、
有名になっている検索サイトがあります。

Zoopla

このサイトの情報量はズバ抜けています。マジで。

Post Code  (郵便番号)を入れるだけで、その地域の家が、いつ、どのくらいの値段で
売りに出されたのか、今の相場は、といった情報が正確に分かります。
それだけじゃなく、その家の間取り、その地域近辺のあらゆる情報、
例えば学校までの近さ、病院、警察、犯罪率など、そこに行かなくても色々な
データを知ることが出来るので、まさに家探しにはうってつけ!

ちなみに、私が家を購入したあと、ふとこのサイトを見たところ、しっかりと
最終購入手続きが完了した日付で、実際に支払った値段が掲載されていました。
マジで怖い!どこから情報を得ているんだろうか・・・。

それでもやっぱりおススメなのは、その地域に実際に行ってみることですね。
というか、なんならその地域に引越しして、しばらく住んでみるとか。
私の友人で家を購入した人の殆どが、それまで住んでいた地域で買っています。
やっぱり、住めば都じゃないけど、どこにどんな施設、お店があるか、
どの道が危険か、夜は大丈夫か、などをよく知ったエリアで買うのが一番安心です。



<家のタイプと値段の相場>

イギリスの家は、いくつかのタイプに分かれています。

○ フラット (Flat)
いわゆる日本で言うところのアパート、というか、マンションです。
 ※英語でMansionと言うと、大邸宅って意味なので変な気分
日本で言う高層アパートはほとんど無いので、大きな家の中に
いくつか部屋があって、それを分譲で販売していることが多い。
値段は、他の家のタイプと比べると一番リーズナブル。
ざっくりした値段だと、15~20万ポンド(2500~3500万円)くらいかな。

○ テラス・ハウス (Terraced house)
日本で言うところの、長屋の家の一軒、といったところでしょうか。
隣りと家の造りはほぼ同じで、内部は左右対称になっていることが多いです。
こんな感じで、値段は25~35万ポンド(3500~6000万円)くらいでしょうか。


○ デタッチ・ハウス (Detached house)
まさに一軒家。隣りの家との間はしっかり空いていて、庭や駐車スペースもある。
ロンドン中心地で探すのはかなり至難の業。
こんな感じ。値段は、場所や部屋数によりますが、35万ポンド以上かな。


○ セミ・デタッチ・ハウス (Semi-Detached house)
言葉の通り、一軒家に二つの扉があって、別々に住む感じ。二世帯住宅みたい。
比較的ロンドンでも見つけることができます。
デタッチ・ハウスよりも部屋数が少ない分、若干お安め。


ロンドンに住んだことがある人ならご存知の通り、こちらでは新築の家を見かけません。
ここ最近、ロンドンオリンピック以降、高層ビルが建設されてきていますが、
かなり一握りな例で、それ以外の殆どが築50~70年以上です。
ちなみに私が買った家は築120年です。19世紀からあります・・・。
にも関わらずこの強気な値段!さすがです!

フラット以外の家に関しては、土地が含まれるかどうか、というのも値段を左右します。
土地が含まれることを「Free-hold」と呼びます。
上記で紹介したざっくりとした値段は土地付きです。
それを考えると、日本よりも安いかも、って思えるかもしれませんね。



ということで、次回は、実際に行動に移す前の準備編です。
 

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